『全てがFになる』
淡路島から京大経済学部に進んだ🟥は、ある日キャンパスの異変に気づく。時計台が張りぼてになっている。講義が全部パワポの朗読になっている。
親友の🟦に電話すると、早稲田教育学部でも同じ現象が起きていた。大隈講堂がカラオケ館になっている、と🟦は言った。
調査の末、二人は知る。全国の大学が一校ずつ、静かにFラン大学に置き換わっていた。東大の赤門はドンキの入口になり東大生はインム語録を連呼している。
🟥は笑った。「いやでもFランはFランだろ。俺らとは違うっていうか、なんか、こう——」
「ヤメロオマエ」と🟦が遮った。
しかし🟥の京大もすでにFランになっていた。🟦の早稲田も。気づいていなかっただけだった。
全てがFになった。最初からFだったのかもしれない。🟥は淡路島に帰り、玉ねぎを収穫した。