男性向けとBL両方愛好してきた者です。趣味ですが、書き手でも読み手でもあります。
この2ジャンルは近年、確実に相互に影響を与えるかたちで発展を遂げており、BLの作者が男性向けを描くこと&その逆のケースもしばしば。例の作家さんは、そういう同業者が見えていなかった、もっと云えば、ちょっと別のコミュニティに属するBL作家とさえ関わりを持てていなかったのだと思います。
舶来の虹色の旗印の正しさに乗っかる態度は取れても、隣のクラスはおろか、別のグループの女子とも話せない。男子と話すなんてもってのほか。
BLが国内&数カ国限定のジャンルならそれで良かったのでしょうが、今の時代、腐女子といえど学校の外じゃあ大人として振る舞わねばなりません。けれど男性向けの表現がバッシングを受けたとき、少なくとも学校の外に出て現状を認識し踏ん張ろうとした男子に対して、校舎の窓から水をかけた時点で、運命は決まっていたのだと思います。
哀しいですが、どうしようもないでしょう。
要は、甘やかされてきた事に対して無自覚でいられた、幼児性を担保された学校生活が終わったのです。まず、外に出ねばなりません。あの日の男子達は水をかけられた事を覚えているので味方にはなってくれません。グループを離れ、隣のクラスの女子と腹を割って話すところから始めなければなりません。でなければ次世代が育つ前に学校のみならず街ごと寂れます。
幼稚な比喩で申し訳ありませんが、このレベルから始めるべきだと思います。あたらしい横文字を使えても、輸入物の教科書にマーカーを引くのが上手かっただけだとまで云ってしまえば露悪的ですが、そのレベルの内省に立ち帰り、痛みを伴いながらも自分達が何を読み、描いてきたのか考えるほかありません。
個人的には男性向けもBLも自由でいいと考えていますが、男性向け表現に投げた刃の数々を自分達も受けてからが筋でしょう。許されるラインはとうに過ぎました。