あゆみ
あゆみさんの回答
こんにちは。 長くなってしまったのですが、引用でコメントするかたちで私の考えをまとめました。 >今回、分断が起きている大きな理由のひとつに喜多川氏の罪が法的に確定していないことがあると思っています 「喜多川氏の罪が法的に確定していないことによって性加害を認められない」ような感情を抱いている方はたしかに一定数お見かけします。本当に残念でなりませんが、性犯罪においてそのように考える方は毎回必ずどんな形でも発生します。たとえ裁判になり有罪となっても、です。逆に言えば、加害者の「性犯罪者ではない面」をよく知っている人からしたら、どれだけ客観的に罪があきらかであろうとも、有罪であるということは受け入れがたく、また「受け入れない」という選択肢を取ってしまえるほどに性犯罪は完全立証が難しい犯罪です。 >どうしても無実を信じたい気持ちなどまで否定されないといけないのかとずっと苦しく思っています まず前提として、あなたが無実を信じる気持ちを持つことは自由です。あなたがどういう感情を抱くか、誰にも制限することはできません。あなた以外でも、特に加害者の近くにいた方、直接たくさんの恩をかけてもらった方、今すぐに心の整理がつかないこともあるでしょう。けれど、SNSに書くこと、その気持ちを公に表明することは、自由ではありません。もしも無実を信じる「気持ち」が否定されたと感じているのであればそれはおそらく気持ちではなく、インターネットに公開された「文章」と、それをネットで公開するという「行動」を批判されているのではないでしょうか。行動には責任が伴います。 >これが冤罪の可能性はないのかという気持ちがずっと消せないまま 私達はただのファンです。ファンというのは、会見でも少し話に出ましたが加害者ではありませんし、当然のことながら無関係な第三者です。社会的意義としては当事者である面もありますが、実際に児童虐待が行われていたかどうかという点については完全なる部外者だといえるでしょう。なので、冤罪かそうではないかを調べたり、判断したりするのは、私たちの仕事ではありません。そのようなことをする権利も義務もなく、当然ながら、会ったこともない方たちの関係について私達が知っていることなんかないのです。 そして今回、本当に児童虐待があったかどうかについては、再発防止対策チームの調査と、それを受けたジャニーズ事務所が判断を担い、そのうえで、加害はあった、ということを事務所は認定しました。それがすべてです。 この部分を認められないうちは、きっとすべての企業やメディアや様々な人たちの発言や行動が不審に感じてしまうと思います。きっとそれで心がちぐはぐになっているんじゃないかなあと感じました。が、おそらくこの事実が覆ることは(今のところ)ほぼ可能性はないと思います。 なので、冤罪かどうかを調査・判断するのは私たちではないと書きましたが、参考として私が喜多川氏並びにジャニーズ事務所の性加害加担を「ない」と言えない理由を書いておきます。以下を読んで、ひとつでも確かにそうだな…と感じ、少しでも心の苦しさ(無実だと思ってしまうからこそ辛いと思うので…)がやわらいでくれたら…とおもいます。 まず、前提として日本は性犯罪に大変寛大な国であり、性犯罪については加害者に有利な状況がずっとあります。被害届を出せなかった被害もあります。被害届を出しても、ひどい目にあった被害者が証拠を提示したり、被害に足ると信じてもらうための証言を迫られたりするのが日本の性犯罪に対する扱いの一部です。 そして今回、再発防止対策チームの選定も、ヒアリング内容を受けて罪を認めたのも、被害者ではなくジャニーズ事務所です。ジャニーズ事務所は罪を認めないということも十分に可能だったと思います。それこそ、報告書に法的効力はありませんし、おそらく現在具体的な被害認定に必要な物的証拠をそろえることも難しいでしょう。時効の問題や、加害者死亡という状況もあり、事務所が「裁判になっていないので認めません」というルートは充分あったと想像しています。決して「事務所には犯していない罪を認めるしかなかったんだ…」という状況ではないという認識です。 ちなみに、私はそれを全く肯定していませんが、今の日本では性被害を訴えた方に対して、その告発内容の一部を焦点に、加害者とされる側が名誉棄損で訴えるということもできます。今回の件も、被害を訴えている方々の発言について、事務所側から法廷に持ち込むことは可能な状況だったと思います。 そ れを「しない」選択をしたのはジャニーズ事務所です。本当に冤罪なら、そういう方法でジャニーズ事務所が能動的に法廷に持ち込むことは可能だったのではないでしょうか。現に過去には文春の報道を名誉棄損で訴えているので、今回それをしないのにはしない理由があり、その理由は何かを考えると、私はむしろどうしても加害について無実を信じることができません。(これは憶測ですが、存命の別の加害者の存在が明るみに出ることや裁判で事実認定されるというリスクを事務所側が認識し、そのリスクを避けるために司法を通さないと決めた可能性は十分にあると感じます) なので、加害は「あった」のだと思います。少なくとも1件以上。 完全無罪の冤罪である確率は、きわめて低いのではないでしょうか、そして事務所の経営陣も同様に感じたからこそ、事実認定に踏み切ったのではないでしょうか。 >例え100件の告発が嘘でもその中の1件が本当ならこの流れが起きた意義はあったと思いますが、その1件の証明が出来ない 加害が事実だということを認められたとして、次はおそらくそれが証明されていないことが苦しいのだと思います。そして、きっとこの「証明ができない」というのは、裁判の判決がない、ということだと思うのですが、たとえば友人と待ち合わせの約束をしてすっぽかされたとき「裁判になってないので待ち合わせをすっぽかした事実はない」と思いますか?多分、両者で話し合って、裁判所を通さずとも謝罪したり、時には埋め合わせをしたりすると思います。もう少し大きい規模でいうなら、会社でハラスメントの通報があったとき、警察が介入せずとも社内の調査で加害者を懲戒にすることもありますよね。(弊社は在籍期間中に数名の懲戒が発生していますが警察が介入したり裁判になった事例はありません)警察に訴えて刑事事件にならなければハラスメントを認めない、なんてありようは会社として認められないというのは想像できるのではないでしょうか。 規模が違うと思うかもしれませんが、まず、裁判所が介入しなくても、当事者同士が認め合うことはできる、ということなんです。 そして、そのうえで、それは当事者同士の話だろうと感じるかもしれないので以下を付記します。 当事者同士なら当事者間の事実認定のみで進めても良いかもしれないが、メディアや企業が喜多川氏を犯罪者扱いするのはどうなんだ、事実を客観的に知ることのない我々を含む第三者が加害者として扱うことは許されるのか、という疑問については、今回様々な世間の対応の転換点は「事務所が性的な児童虐待の事実があったことを認めた」ことに起因します。時系列を追うとわかりやすいですが、メディアも、企業も、噂があっただけの状態では一度も喜多川氏を加害者として扱ってはいません。再発防止対策チームの報告書を受け、事務所が正式に「加害があった」と認めたため、そういった事実があった、という前提の動きに切り替えました。 いくら法的な根拠がなくても事務所が認めた以上、加害は「あった」前提でしか物事は進みません。再発防止対策チームの選定も、ヒアリング内容を受けて罪を認めたのも、被害者ではなくジャニーズ事務所です。そして、ジャニーズ事務所は罪を認めないということも十分に可能だったと思います。それこそ、報告書に法的効力はありませんし、おそらく現在具体的な被害認定に必要な物的証拠をそろえることも難しいでしょう。時効の問題や、加害者死亡という状況もあり、事務所が「裁判になっていないので認めません」というルートは充分あったと想像しています。決して「事務所には犯していない罪を認めるしかなかったんだ…」という状況ではないという認識です。だからこそ、事実認定は「事実」として扱うに足ると判断されているともいえると思います。 最後にひとつだけ……。 ほとんどの人たちは人権についても虐待についても知識がありません。私も、大人になってようやく今勉強の機会を得ました。人権の本を読んだ人が何人いるでしょう。タレントののCM降板に人権侵害と憤る人が同じアカウントで記者の人格攻撃をするような感覚を私達は内包しているのだと自覚しなければならないです…ものすごく、痛くて、苦しくて、しんどいですが。 そして、私たちはジャニーズが好きで、タレントが好きで、彼らに好意を抱いています。この状態が、長い人では十年、二十年と続いてきました。 そういった精神状態で「中立」になることはかなり難しいです。自分が中立だと思うポジションがものすごく加害者寄りになります。もう12000%被害者に寄り添ってる、と思うくらいでやっと中立になれるかもしれない…くらいのバイアスが私達には存在しているのです。 それを踏まえて、どうか、様々な人の意見をみてください。 今苦しくて痛くてしんどくても、どうか外部の言葉を冷笑したり、乱暴な意見に迎合したりせず、どうして自分が苦しく感じるのか、なぜ被害者の言葉を信じられないのか、そういうことをたくさん考えてほしいです。そのことには絶対にぜったいに意味があります。おそらくあなたとは意見の違うわたしにこんなにも丁寧なことばでマシュマロを送ることができるその勇気を大切にしてください。 まだお話したいことがあれば、どうぞDMなどいただければと思います。 記者会見もそうなのですが、更問いができないコミュニケーションは理解を深めるのにはあまり向いていないので…。
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